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月水金別館 映画れびゅー お気に入り度メモ (ネタばれあり)

個人的お気に入り度を☆で表しています。記録の都合上ネタバレのことが多いので、ご注意ください。

映画「マンクスマン」(1929)

原題: THE MANXMAN


お気に入り度
☆☆☆+


アルフレッド・ヒッチコック監督の白黒、サイレント時代の映画。


なかなか、名作のノリの映画で、まあまあなのだけど、現代的な視点では、あまりひねりもないし、エンディングも、なんだそんなことかっていうかんじで、ちょっと物足りないかも。


マンクスマンは、マン島の人のこと。

マン島というのは、レースで有名なイギリスの近くの小さい島だけど、イギリスの一部というわけではなく、また、オーストラリアみたいな、イギリス連邦の加盟国というわけでもなく、「イギリスの王室属領」なんだそうです。Wikipedia

で、この映画はそのマン島での三角関係を描いているもので、なんでも原作は有名ものなのだそうです。

原作者Sir Thomas Henry Hall Caine (1853-1931)についてはこちら、
en.Wikipedia

当時は大変人気のある作家だったそうです。ヒッチコックの映画「マンクスマン」について、ハル・ケインはあまり喜んでなかったと書いてあります。

ストーリーは、マン島の幼馴染の男性二人が、地元の若い美女に同時に恋をするという話。貧乏な漁師で元気なほう(以下肉体派と略)が、先に告白し、その父親に貧乏な男に娘はやれないと言われたために、金持ちになるといって島を出るのだけど、そのとき、女が軽く、戻ってくるまで待つという約束をしてしまい、ところが、肉体派がいない間に、法律家で金持ちのほう(以下知性派と略)とねんごろになり、漁師が大金持ちになって戻ってくると本当は知性派が好きなのに、不本意に結婚してしまう。知性派は肉体派との友情を裏切れないという気持ちで、女と別れ、内緒にしているが、判事になるのが夢なので、女との仲は内緒にしていないといけない立場。

女は、結婚した後に、知性派の子供を宿していることに気付き、家を出るのだけど、子供を取りに戻ってきたときに、肉体派に真実を打ち明け、再び家を出ることになり、自殺を計って裁判にかかると、知性派が判事になっていて、そこで女の父親が判事と娘がねんごろだったことを大声で言うと、知性派は判事を辞めることになり、エンディングは、知性派と女が村を出て行くときに、村中の女たちが二人を非難しているという場面。

知性派のほうは、友情に厚いんだか、そうでもないんだかよくわからないし、かといって、女をとるでもなく、最後は潔いのだけど、それでも非難されるのだから、かわいそうな感じもする。

女のほうも、どうせ裏切るなら、最初から肉体派と結婚しなければ良かったのに、中途半端な印象。肉体派には、「待つ」と約束していただけだから、「戻ってくるまで確かに結婚しないで待っていたわ。それで私は約束を果たしたことになるし、戻ってきたら結婚するとは言っていない。」といえばいいだけなんじゃないだろうか。

肉体派のほうも、それで、「ギャフン。結婚してくれると思って頑張って金持ちになって戻ってきたのに。」と言って、ぶーたれるかもしれないけど、別段、金持ちになったことは、それだけでもめでたいのだから、女を恨む筋合いはないわけで、仮に、嘘をつかれて裏切られたのだとしても、(結婚する前に真実を言ってくれるのなら、)むしろ、感謝すべきではないだろうか。金持ちになる強い動機を与えてくれたわけだから。別の美女でも見つけて結婚して、不幸なったとも言えないわけで、そのほうが皆幸せだったのではないだろうか。

知性派のほうも、女とねんごろになっていた段階ですでに裏切っているのだから、「俺は友情より女をとる。」と言って開き直ればいいだけだと思う。それで恨まれるような友情なら、最初から大したことないのだから、惜しくもない。

というわけで、1929年のこの映画は、2011年に生きるわたしには、不可解に見える。


それにしても、エンディングが、村中の女たちが、やんややんや言う場面というのは、後味が悪いような。。。
あんまりヒッチコックらしくない、面白くないエンディングと思った。


allcinema



テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

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