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月水金別館 映画れびゅー お気に入り度メモ (ネタばれあり)

個人的お気に入り度を☆で表しています。記録の都合上ネタバレのことが多いので、ご注意ください。

映画「007/慰めの報酬」(2008)

原題: QUANTUM OF SOLACE


お気に入り度
☆☆++


さすがな激しいアクションシーンもあったが、なんだかよくわからないストーリーと、陰気な雰囲気が嫌い。


ジェームズ・ボンドとして、どうかなと思う、ダニエル・クレイグ続投の最新作。

まず、前作の「007/カジノロワイヤル」の続編の色彩が強い。
ボンドのほれた、ヴェスパーという女性のことが始終出てきて、その復讐がなんたらとか言ってる。
前作は見たが、細かい内容まで、いちいち覚えてないし、この映画、

  自意識過剰

なんじゃないかと思った。

自意識過剰といえば、ダニエル・クレイグのボンドもそんなかんじ。涼しい顔して悪役を殺すのはいつものボンドなのだけど、なんだか陰鬱な雰囲気なのが残念。ボンドらしいボンドは、人を食ったような明るさもあったと思うけど、この映画はもっとシリアス。

秘密兵器も、なんだかなくて、普通な感じなのものばかり使うのも、残念。

Mのオフィスというか、MI6の作戦ルームというか、ディスプレイがハイテクなかんじなのだけど、どんなOS使ってるんだろうっていうのが気になるし、そんものの開発って予算の無駄遣いすぎて、かえってリアリティなくて、無意味なおもちゃにしか見えないかった。

女性になって、あんまり良くないと思ったMのジュディ・ディンチの、メイク落としの場面が出てきたのには、ちょっと引いた。どういう意図なのか、かなりマニアックな趣味だと思った。見る人への拷問かと思ったよ。

アクションシーンは確かにすごいのだけど、正直、美しくない。ガタガタした印象。めまぐるしくさせりゃいいってもんではないでしょうという感じ。逆に素人っぽい演出になっている。

悪役のマチュー・アマルリックは、にくにくしくて、不気味で、007の悪役としてなかなか良かったと思う。

ただ、解決すべきネタが、ボリビアの水資源てのは、どうなのかな?たしかにボリビアの善良な市民にとっては超重大問題なのだけど、そこから吸い上げられる利益って、国際的犯罪組織が手を出したがるほどのものなのか?ボリビアの経済規模はいかほどなのか。話が小さすぎるでしょう。油でなくて水っていう、トンチなのかもしれないけど、ちょっとずれてるのではないか、この製作者は。

小さいといえば、ボンドの執着してるのが、元恋人の復讐ってのも、ボンドの映画のテーマを貫くものとしては、小さい。確かに古いシリーズで、親友の復讐ってのもあったけど、その映画では最初のあたりに、こりゃ復讐したくなるわなっていうフリがあったけど、この映画では無し。前作をよく覚えていればよかったのかもしれないけど、そんなでもなかったと思う。要するに大した話じゃないって印象しかない。

一方、この映画は、007のオールドファンを「慰める」ためなのか、古い作品のオマージュも見られる。例えば、高いところで悪役を宙ぶらりんにして詰問し、結局は落として殺してしまうところとか、ストーリー上も、ボンドがMI6から追われる立場になったりするところ。ボートの追走シーンも、たびたび見られたモチーフ。

邦題の「慰めの報酬」は、違うかもしれない。Quantumには、分け前という意味があり、Solaceは慰めだから、慰めの分け前ということで、直訳的にはあり得るのだけど、分け前というのはストーリー上違うかんじ。

この映画のテーマは、「復讐」ということで、「復讐しても、あんまり慰めにならなかった」ということなのだけど。

原題のQuantum of Solace は、量子力学のQuantumとも掛けてるふうだし、ウィットが効いてなんだかカッコイイ。



シリアスな雰囲気のスパイ映画なら他にもあるし、ボンドに期待するのはそういうのじゃないのに。
ともかくかっこよくて、すっきりするのがボンドに期待するところ。
女性を次々とものにしちゃうのも、ボンドだから嫌味がなくて許せる部分なのに、ダニエル・クレイグのボンドがそういのうは、はっきり嫌味な感じを受けてしまう。
その差は何かというと、前のボンドは悲劇のヒーロー的な気取り方がないから。
クレイグのボンドは、女性と遊んじゃうところで、偽善者に見えてしまう。

それに、リアリティの追求が甘いのに、シリアスぶるのが、またどうかなというところ。



Yahoo映画
Wikipedia





テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

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