映画「三十九夜」(1935)2008-06-23 Mon 21:59
原題:THE 39 STEPS
アルフレッド・ヒッチコック監督のスパイサスペンス。 白黒時代1935年の作品だが、この時代にこれほどの作品が作られたことは驚くに値する。 お気に入り度 ☆☆☆☆ ところどころにヒッチコック一流の演出やストーリー展開、映像の冴えがあり、スコットランドの田舎も風光明媚。ちりばめるロマンスも単純に楽しめる。 後の「逃走迷路」は、このリメイクといえるだろう。 よく似たエピソード、シーンが多数あり、ストーリー展開も酷似している。 また別の監督により「三十九階段」としてもリメイクされている。 なぜ邦題を三十九夜としたのかは不明。 へんなタイトルをつけたものだ。 現代的な視点でいえば、いろいろ不十分なところはあり、たとえば、ヒッチコックのスパイ映画全体についていえることだが、一番の問題は肝心のスパイされる情報が安易で表面的なところだろう。ヒッチコック自体、軍事やテクノロジー、SF的な先進技術などには、あまり興味がない人だったのではないだろうか。現代のトム・クランシーの小説を基にした、「いまそこにある危機」や「パトリオット・ゲーム」のような、軍事技術オタクの男の子たちもうならせるようなものは、ヒッチコックには期待してはいけない。「とりあえず、何か大きな軍事機密があって〜〜」という程度の認識で見るしか楽しむ方法はない。その点の緊迫感はまるでないし、なぜ彼ほどの天才がこの種のことに関してだけはこれほど無頓着だったのかは不思議としかいえない。 このことさえ許容すれば、全体のストーリー展開は、非常にさえていて、現代的にも見劣りがしない。 もし彼がそういうものに本気で興味をもっていれば、どれだれのスパイ映画が作られたかと思うと残念なのだが、そのかわり、ヒッチコックはかなりロマンチックなおやじなのだ。 allcinema |
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