月水金別館 映画れびゅー お気に入り度メモ (ネタばれあり)

個人的お気に入り度を☆で表しています。記録の都合上ネタバレのことが多いので、ご注意ください。

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映画「パラダイン夫人の恋」(1947)

原題:THE PARADINE CASE


夫殺しの罪で起訴されたパラダイン夫人の裁判をめぐって、担当した弁護士の姿を描く、法廷心理サスペンスの名作。


お気に入り度
☆☆☆☆☆


ストーリー自体は非常に単純だが、めぐる心理を克明に描き出し、その演出で見せる映画。登場人物一人ひとりの演技もまた見所。このようにストーリー展開自体が単純でもけして退屈しないのは、一つ一つのシーンが味わい深いからであり、シェークスピアの演劇を思わせる。シェークスピアが現代においても高く評価されているように、ヒッチコックもまた何百年たっても評価されるにちがいない。

邦題の「パラダイン夫人の恋」はあまりいただけない。ロマンティックな内容を連想させるがそういうものではないし、途中まで見ると邦題から先行きが予想できてしまう。原題は「パラダイン事件」「パラダイン裁判」「パラダイン係争」と直訳されるが、それも原題のニュアンスにはあわない。現代なら、カタカナで「パラダイン・ケース」と邦題がつけられるかもしれない。そうでなければ単に「パラダイン夫人」というタイトルのほうが、「の恋」とつくより良かったと思う。一押しはカタカナで「パラダイン・ケース」。

音楽もまた印象的で、同じくセルズニック製作ヒッチコック監督の「白い恐怖」なども思い出した。「レベッカ」「断崖」「汚名」など、どれも映画史に残る不朽の名作。


誤訳:
 裁判所の建物に "DEFEND・THE・CHILDREN・OF・THE・POOR・&・PUNISH・THE・WRONGDOER・" と書かれていてその日本語字幕が、「息子よ 貧しきを救い 罪人には罰を」となっていましたが、「息子よ」というのは明らかに誤訳で、THE CHILDREN は DEFEND の目的語だと思います。正しくは「貧しき者の子供らを守り、悪事を働くものを罰せ」。
 映画の英語字幕は、日本語として自然になるようにするなどのために、多少元と異なる訳をするのは当然有り得ることだが、こういう種類のケアレスミスや、単純に能力不足に起因すると思われる誤訳がときどき見られます。

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映画「三十九夜」(1935)

原題:THE 39 STEPS



アルフレッド・ヒッチコック監督のスパイサスペンス。

白黒時代1935年の作品だが、この時代にこれほどの作品が作られたことは驚くに値する。

お気に入り度
☆☆☆☆


ところどころにヒッチコック一流の演出やストーリー展開、映像の冴えがあり、スコットランドの田舎も風光明媚。ちりばめるロマンスも単純に楽しめる。


後の「逃走迷路」は、このリメイクといえるだろう。
よく似たエピソード、シーンが多数あり、ストーリー展開も酷似している。

また別の監督により「三十九階段」としてもリメイクされている。

なぜ邦題を三十九夜としたのかは不明。
へんなタイトルをつけたものだ。


現代的な視点でいえば、いろいろ不十分なところはあり、たとえば、ヒッチコックのスパイ映画全体についていえることだが、一番の問題は肝心のスパイされる情報が安易で表面的なところだろう。ヒッチコック自体、軍事やテクノロジー、SF的な先進技術などには、あまり興味がない人だったのではないだろうか。現代のトム・クランシーの小説を基にした、「いまそこにある危機」や「パトリオット・ゲーム」のような、軍事技術オタクの男の子たちもうならせるようなものは、ヒッチコックには期待してはいけない。「とりあえず、何か大きな軍事機密があって~~」という程度の認識で見るしか楽しむ方法はない。その点の緊迫感はまるでないし、なぜ彼ほどの天才がこの種のことに関してだけはこれほど無頓着だったのかは不思議としかいえない。

このことさえ許容すれば、全体のストーリー展開は、非常にさえていて、現代的にも見劣りがしない。

もし彼がそういうものに本気で興味をもっていれば、どれだれのスパイ映画が作られたかと思うと残念なのだが、そのかわり、ヒッチコックはかなりロマンチックなおやじなのだ。


allcinema




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☆☆☆☆ | コメント:0 | トラックバック:0 |

映画「恐喝(ゆすり)」(1929)

原題:BLACKMAIL


ヒッチコック監督イギリス時代、トーキー初期の白黒の心理サスペンス。

1929年と非常に古く、博物館行きといった趣だが、やはりさすがヒッチコックと思わせる、キラリと光るところがある。

お気に入り度
☆☆☆++


ストーリーは単純。ちょっとした浮気心から、人を殺してしまったヒロインが恐喝されるという話。そして解決は単純で、現代の視点からはあまりにあっけなく、現代なら30分ぐらいの小品になりそうな内容。まさしく後のテレビ番組「ヒッチコック劇場」にちょうどよいぐらい。この映画は82分。したがってテンポは非常に緩やか。演技も演出もやはり時代を感じさせる。

しかしながら、ところどころの細かい仕掛けがやはりヒッチコック一流であり、駄作ではない。

ヒッチコック作品らしく、ヒロイン(アニー・オンドラ)は魅力的。


allcinema




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☆☆☆++ | コメント:0 | トラックバック:0 |

映画「舞台恐怖症」(1950)

原題:STAGE FRIGHT


アルフレッド・ヒッチコック監督イギリス時代の白黒のサスペンス。

マレーネ・デートリッヒ、ジェーン・ワイマン出演。

お気に入り度
☆☆☆++


現在の視点でみると最高にすばらしい作品とはいいがたいが、当時の作品としては非常によくできていて、見れば見るほど味が出てくるし、結構楽しめる。

マレーネ・デートリッヒ演じる大物女優は、ぜんぜん魅力的でないのだけど、役どころとしては、そういう役のよう。当時はあれが魅力的と思われていたのか。

ジェーン・ワイマンが実質主役だけど、けっこうかわいい。

内容はサスペンス&コミカル&ちょっとだけロマンチック。

最初のカットバックが、回想のようになっているところが、サスペンスとしては失敗しているが、天才も完全ではないということか。この時代は、サスペンスの演出もまだ手探りだったのだろう。

全体のテンポが緩やかなのは、これもやはりそういう時代だったのだと思う。


allcinema

便利だからリンクしましたが、allcinemaの解説は結構いい加減で間違ってることが少なくない。
この映画の解説も、資料を鵜呑みにして、映画自体は早送りにしてみたんじゃないの?っていうかんじの間違いがある。

「偶然知り合った刑事スミスが彼女に興味を持ち付きまとうので、」と書いてあるが、大間違い。



テーマ:サスペンス - ジャンル:映画

☆☆☆☆ | コメント:0 | トラックバック:0 |

映画「姿三四郎」(1943)

邦画

黒澤明監督第一作

お気に入り度
☆☆☆++


時代が時代だけに、素晴らしく感動的な名作とは言いがたいが、映像や演出の手法において、1943年の当時にしては斬新かつ秀逸であって、黒澤明監督の傑出した才能を知ることが出来る記念碑的な作品であり、大変貴重。

あの時代に、これだけのものを作るとは、やはり黒澤明というのは、日本が世界に誇ることの出来る映画人だということが十分にわかる。


allcinema




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テーマ:邦画 - ジャンル:映画

☆☆☆++ | コメント:0 | トラックバック:0 |

映画「鰯雲」(1958)

邦画

淡島千景、司葉子、新珠三千代出演、成瀬巳喜男監督

前後、農地改革と西洋化、近代化に揺れる農村の人々の生活を描く。

お気に入り度
☆☆

どちらかというと、見ててつまらないが、当時の農村の様子を知ることができ、興味深い。


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テーマ:邦画 - ジャンル:映画

☆~☆☆++ | コメント:0 | トラックバック:0 |

映画「一番美しく」(1944)

邦画

黒澤明監督作品二作目。

太平洋戦争中1944年に戦争を賛美する宣伝目的で作られた映画。

ヒロインの矢口陽子はこの翌年黒澤明監督と結婚。

軍需工場、動員された女子学生からなる女工の生活と喜怒哀楽、成長を描いている。

お気に入り度
☆☆☆


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テーマ:邦画 - ジャンル:映画

☆☆☆ | コメント:0 | トラックバック:0 |

映画「ナチュラル」(1984)

原題:THE NATURAL

お気に入り度
☆☆☆☆☆


バリー・レヴィンソン監督、ロバート・レッドフォード主演


1920~30年代のアメリカ、天才ピッチャーにしてスラッガー、将来を嘱望された若者ロイ・ハブスは不幸にして凶弾に倒れてしまう。16年後、奇跡の復活をなすロイ・ハブスだが・・・。

というストーリー。


これはほんとに良い映画。抑制が効いていて、しっとりしっくり感動させてくれます。とくに野球に思い入れのある人にはたまらん。野球が伝説だった時代を情緒豊かに描き出している。イチロー選手になりたくなるでしょう。最後はぐぐっとくる。

見るの何回目かだけど、やっぱり感動した。



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テーマ:心に残る映画 - ジャンル:映画

☆☆☆☆☆ | コメント:0 | トラックバック:0 |

映画「ブラック・オーガスト/獄中からの手紙」(2007)

原題:BLACK AUGUST


テレビ用映画(TVM)


ゲイリー・ドゥーダン主演

黒人解放運動家ジョージ・ジャクソン(George L. Jackson、1941-1971)の物語。たった70ドルを盗んだ罪で1年~無期の懲役刑の判決を受けて10年以上投獄された黒人男性が独学で文章を学び本を出版する。

史実に忠実にしようとしたためなのか、良くも悪くも、淡々とした物語の進行でドラマチックではない。ハードで社会派のつくり。笑える場面は全くないし、感動するような物語があるわけでもない。いまさらながら、アメリカの人種差別というのはひどいものだなと再認識するばかり。

しかしながら、こういう細かいテレビ用の映画でも、俳優はきちんと演技するし、場面場面の作りがしっかりしているのは、やはり日本のサスペンス劇場みたいなのに比べて、メジャーリーグと、せいぜい社会人野球ぐらいの差はある。

俳優の層が厚いし、さすがだと思う。


お気に入り度
☆☆☆++


allcinema





テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

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映画「トゥー・フォー・ザ・マネー」(2005)

原題:TWO FOR THE MONEY

アル・パチーノ、マシュー・マコノヒー出演

お気に入り度
☆☆


最初の10分ぐらいで、退屈になってきて、最後まで見るのがしんどかった。途中から早回し。
全然ひきつけられないストーリー。
一番まずいのは現実味が全くないこと。こんなこと起きるわけがない。
話のテンポもだらだらしてて、カメラワークや台詞回しはせかせかしてるのに、話の進み方はゆっくり。
それと対照的なアル・パチーノの早口の台詞まわしも浮いてる。
アル・パチーノは好きな役者だけど、この映画ではさえない。


マシュー・マコノヒーはやっぱり、キザっぽくて好きになれない。
どこがいいんだろう。
わざとらしくて、マシュー・マコノヒーが出てるだけで、映画全体が台無しになる。
肉体美がご自慢のようだから、アダルトビデオに出るといいだろう。

名画「卒業」にダスティン・ホフマンが抜擢されたときには、somethingがあるというのがその理由だったそうだけど、マシュー・マコノヒーには、something wrongか、something cheapがある。

良いことにもう39才ぐらいだから、この先スクリーンに出てくる頻度は益々減るだろう。若手でなくてよかった。


allcinema



テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

☆~☆☆++ | コメント:0 | トラックバック:0 |

映画「恋するレシピ ~理想の男の作り方~」(2006)

原題:FAILURE TO LAUNCH

劇場未公開。

マシュー・マコノヒー、サラ・ジェシカ・パーカー出演のラブコメ。

邦題からどうみてもラブコメ。

映画はまあまあ面白かった。

お気に入り度
☆☆☆++


サラ・ジェシカ・パーカーは、全然好みではないので、ちょっとつまらなかった。
ゴツゴツ骨ばってて、馬かヨークシャーテリアみたいに見える。
なんで、ラブコメの主役なんか出来るのかが謎だ。
西洋人の好みは変わってるな。

準主役のキット役、ズーイー・デシャネルのが、魅力的だ。


マシュー・マコノヒーは、いやったらしい、いけ好かないキザ男にしか見えず、自分的には好感度ゼロ。
キザ俳優といえば、ヒュー・グラントだが、その後を継ぐつもりなのか。


一番の大物は、キャシー・ベイツだけど、ミザリーの印象がまだ残ってて、なんか怖い。


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テーマ:恋愛映画・ロマンティックコメディ - ジャンル:映画

☆☆☆++ | コメント:0 | トラックバック:0 |

映画「48時間」(1982)

原題:48 HRS.


ニック・ノルティ、エディ・マーフィ出演


ま。。ふつうの刑事ドラマ。

相棒を囚人にして、目先を変えている。

見るの何度目か忘れた。


1982年だから、ニック・ノルティがまだ若いし、けっこうまるっとしている。


お気に入り度は
☆☆☆


肩のこらない、普通の刑事ドラマ。
何も考えずに、普通に見て楽しんで、それでおっけー。


allcinema

allcinemaの解説って、感覚が偏ってるし、解説者による評価も不思議なことが多い。
この映画も、別にどうってことのない映画なのに、上質だとか最高だとか。
理由がよくわからない。単に好みなだけでしょ。


凶悪な殺人犯を、まーふつうに追い詰めて、最後はバンバン!
ふつうの展開。
感動のしどころも、笑いどころもない。
面白いカルトな雰囲気もない。
全然、上質でも、最高でもなんでもない。
allcinemaの解説、わけわからん。

扱ってる話も小さい。

どんでん返しも、絶妙なトリックもない。

腑に落ちない展開も少なくない。
最初に主役の刑事がノコノコ標的になりに出てきて銃を渡すところとか、怪我した刑事が早く隠れないところとか。
主役たち以外の刑事とか警官とかが、簡単に殺されすぎ。

お金はいったいあれでよかったのかとか。

タフガイの刑事が冒頭で、ガールフレンドと一夜をともにした後だなんてのは、ベタすぎちゃって、ダサダサ。

別にわるいわけではないけど、普通より高い評価になるような映画ではない。
アワードも、かろうじてLA批評家協会賞の音楽賞があるだけ。



テーマ:刑事映画 - ジャンル:映画

☆☆☆ | コメント:0 | トラックバック:0 |

映画「シン・シティ」(2005)

原題:SIN CITY


罪の町ということ。


ブルース・ウィリス、ミッキー・ローク、クライヴ・オーウェン、ベニチオ・デル・トロ出演。

ヒロインのジェシカ・アルバはかわいい。


ほとんど白黒で、ところどころ印象的に鮮やかな淡色を使うという手法。
たとえば、ドレスだけ真っ赤とか、悪役が汚い感じの黄色とか。

黄色というのは、白人の西洋人にとってはいつも汚い悪役の色らしい。

日本人のことイエロー・モンキー、イエロー・ジャップ、すぐに「乗せる」日本人女性を蔑視してイエロー・キャブと揶揄したりしますね。

基本的に三つの話をオムニバス的に重ねている。

殴られた人が、ピューンて、すっ飛んだり、生首がしゃべったり、殴るだけで頭がつぶれたりなど、シリアス系のつくりなのにコミカルなテイストをちりばめている。

全体に、残虐系、暴力系の映画。

独特の雰囲気があって、味わえる部分もあるのだけど、暴力の使い方が安易過ぎるのが気になる。映画全編を通じて、きわめて過激、頻繁であり、人間が怪我したり死んだりするというよりは、物が壊れるかのような描き方のところが多い。

過度でちょっと気持ち悪い部分もあり、人間の暴力に対する感覚を麻痺させて、犯罪につながる恐れがないとはいえない。最近の凶悪事件で、そこまでやるか?というのが毎日のように発生しているのをみると、映画やゲームの影響がないとはいえないのではないか。見た人全員がそうでなくても、何万人も見たら、そのうち数人はそうなるのではないか? 少なくとも映画を作っている人の感覚はかなり麻痺してるように見える。


フランク・ミラー、ロバート・ロドリゲス、クエンティン・タランティーノ共同監督作品。


allcinema





テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

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映画「マリー・アントワネット」(2006)

原題:MARIE ANTOINETTE


ソフィア・コッポラ流の「マリー・アントワネット」。

キルステン・ダンスト主演。


allcinema



ポップミュージックが流れたりというのは、新鮮ではあるが、違和感もある。

14才でオーストリア王室からフランス王室に嫁いだマリー・アントワネットの、その日からフランス革命まで。ソフィア・コッポラの思う、そのままのマリー・アントワネット、10代の少女、そして女性を描いている。

キルステン・ダンストは、魅力的だし力のある女優。

衣装やヴェルサイユ宮殿の装飾など、バロック芸術の美しさも見事。

しかしながら、登場人物のメンタリティは現代アメリカ。
ドラッグがないところだけが健全に見える。

深みのある物語にはなっていない。その意味で、ソフィア・コッポラの思う「そのままのマリー・アントワネット」、普通の女の子。普通の女の子が王室に嫁いだ形。フランス革命も、深刻さはない。わるく言えば軽い物語になっているが、実はそのほうがリアルだったのかも?ということか。



お気に入り度
☆☆☆☆





テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

☆☆☆☆ | コメント:0 | トラックバック:0 |

映画「300<スリーハンドレッド>」(2007)

原題:300


allcinema


ジェラルド・バトラー主演、ザック・バトラー監督


ペルシアの大軍を相手にたった300人で戦ったスパルタの戦士たちの物語。
というよりは、それにインスパイアされた創作といったほうがふさわしいかも。
そして荒唐無稽な怪物たちも沢山出てくるファンタジー。

しかし、戦闘シーンに迫力があり、なかなか見ていて痛快ではあります。


お気に入り度
☆☆☆


いまひとつ伸び悩みなのは、歴史ものなのに、あまりにも創作が入りすぎなところ。。
はっきりいうと、ちょっと茶番。。。

それと、物語として、登場人物の「人間」の描き方が浅いし、周りの人々の人間もあまり描かれていないこと。


この映画に頻繁に出てくる「フリーダム」(自由)って言葉、アメリカ人はほんと大好きなんだなと思うのだけど、その好きな言葉を繰り返し使って、無理やり感動させようってのは、日本人にはあざとくにしかうつらないかもしれない。アメリカ人は喜ぶのかもしれないけど。

そもそも。。。スパルタという国家は、人口の何倍かの被征服民族を奴隷としていたわけで、彼らに「フリーダム」を叫ばせるのは、違和感ありすぎる。

古代ギリシャの土地が自由の国で、それに攻め込む独裁国家ペルシャという設定なのだけど、彼らの自由は自分たちの中の自由で、スパルタなんて子供の戦闘教育のために奴隷たちに対するテロを奨励してたとかいう話もあるし、製作者はそういうの調べないでこの作品作ったのだろうか。

このあたり、「自由の国」アメリカがイギリスから独立したけど、その後もアフリカから人身売買で何万人もの黒人を連れてきて、奴隷にし、奴隷解放の後も人種差別が根強く残っているアメリカという国の状況とよく似ている。

それと、頻繁に「フリーダム」を叫ばせるのは、メル・ギブソン監督製作主演の「ブレイブハート」に二番煎じに見える。「ブレイブハート」では、「フリーダムー!」という叫びがとても効果的に使われていたので、それを真似たのか。

二番煎じといえば、戦闘シーンなど、名作「グラディエーター」を意識しているようにも見えるが、不思議なぐらいに、作品の質にレベルの違いを感じる。


全体に、白人を優等民族として描き、それ以外の中近東系、アフリカ系、アジア系を外面的にも内面的にも非常に醜く描いているのがとても気になる。その思想は、皮膚病患者や奇形、そして老人にまでも及んでいるように見える。ペルシャの王や使いのものたちも、装飾品ジャラジャラさせてて、質実剛健なスパルタの戦士たちとコントラストをつけているという意図もあるのだろうけど、ステレオタイプ的な描き方で気にはなる。

ペルシャの被支配下の国の兵士として、日本の忍者みたいなのも出てくる。背が低くてずんぐりしていて猿のよう。昔の甲冑の面みたいなのを外して出てくるのは、怪物のような顔。忍者は大名や将軍の直轄で親衛隊みたいな役割もあるわけですが、この映画の中でもまさしくそういう位置づけ。

最後のほうに十字架に張り付けられたキリストのように主要人物の死に姿が描かれるところを見るとやはり、スパルタ=善=キリスト教、ペルシャ=非白人=悪=非キリスト教、という意識が見られる。ペルシャのほうは非キリスト教の象徴ともいえる妖術使いも出てくる。

これらのことについては、製作者はその意図はないと言うだろうけど、普段からそういうことを思っているのが、無意識に表れているようにも見える。

とりあえず、この描き方は、最低限、イラン(ペルシャの末裔なので)は、怒るだろうと思う。日本人は人がいいから、自分たちがどう描かれているなんて気にせず、楽しむ人も少なくないでしょうね。


技術的にはCG多用で、歴史ものには珍しくロックンロールな乗りの部分もあり、若者にうけることを狙っているようで、アメリカンコミックスのようなテイストも多くみられる。

しかし、スパルタの戦士たちが崖の上に立ち、ペルシャの船が嵐で沈むのを見ながら雄たけびをあげる場面などは、あまりに劇画チックだし、そんな場面が現実にあったわけはないので(距離感やスケール感がめちゃめちゃだしそんなところに居合わせる確率は極めて低いはず)、リアリティが欠けすぎていて、製作者は精神年齢低いんではないかと感じてしまう。

他にも、たった一人の指揮官の演説が、マイクもないのに、1万人もの兵士に同時に伝わって雄たけびをあげる最後のあたりの場面など、ありえるわけなさすぎで、リアリティに欠けている。

怪物とか沢山出てくるところみると、歴史ものというより、ファンタジー系の映画という位置づけのほうがふさわしそう。

全米興行収入一位になっていたというのをきいてちょっとびっくり。でも「フリーダム!」と叫ぶし、悪いやつはあくまでも醜く、良いやつはあくまでも美しく、ばっさばっさと怪物たちを切り倒していく戦闘シーンは痛快なので、良くも悪くも善人悪人をいつも明確にしたがるアメリカ人好みだろうとは思った。しかし、アカデミー賞にはかすりもしなかったのは納得。



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映画「マッド・ファット・ワイフ」(2007)

原題:NORBIT


劇場未公開のコメディー映画。

エディ・マーフィ主演。
ERでカーターの結婚相手の役だったタンディー・ニュートンがヒロイン。
恋敵にはキューバ・グッディング・Jr。


ノービットは主役の名前。人の良いノービットは、邦題どおりものすごく太った女性と結婚し、ひどい目にあうが、最後はもちろんハッピーエンド。


エディ・マーフィが一人三役で演じる太った奥さんが、かなり強力で、なかなか面白かった。
もう一役は怪しい中国人だが、これも面白い。


お気に入り度
☆☆☆++


主要な役どころが全て黒人。

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映画「クィーン」(2006)

原題:THE QUEEN


ダイアナ元妃が、事故でなくなったときの話を、エリザベス女王の立場を中心に描いた一種の歴史映画。

そっくりさんが沢山出てくるがシリアスな映画。


ダイアナ元妃って、御金持ちが慈善活動を一生懸命して、結婚生活が不幸だったかもしれないけど、本人も不倫したりしてってことで、生活ぶりは、別段庶民的でもなく、結構贅沢だったようだけど、英国民の支持はあるんでしょうね。


私は興味はありませんが。。。


お気に入り度
☆☆☆+


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映画「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」(2006)

原題:PIRATES OF THE CARIBBEAN: DEAD MAN'S CHEST


おなじみの、ジョニー・デップ、キーラ・ナイトレー、オーランド・ブルームの海賊冒険映画の続編。


海の生物の化け物がやたら気持ち悪いのがマイナス。

アクション系のいろんな仕掛けは、前作よりさらにグレードアップで、それはプラス。

結構たのしめた。

お気に入り度
☆☆☆++


話のすじはまあ、論評するようなものではないな。





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映画「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」(2003)

原題:PIRATES OF THE CARIBBEAN: THE CURSE OF THE BLACK PEARL


ジョニー・デップ、キーラ・ナイトレイ、オーランド・ブルームの冒険活劇。


allcinema


なかなか楽しめるエンターティメントではありました。


お気に入り度
☆☆☆☆+


海賊、幽霊、幽霊船、宝探し、剣術と格闘、美女を救助、危機一髪、というストーリー。


キーラ・ナイトレーは、下あごがしゃくれてるかんじだけど(言っちゃった)、なかなかの美人ではあるな。




テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

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